一度は聞いたことあるOpen Type、True Type
あなたも一度は聞いたことあるかと思います。
「Open Type」「True Type」という言葉を。
フォントには必ずこの話がつきものです。
うだうだ長い話は後に回して結論から。
TrueType:対応環境豊富、安価、高解像度は不可
TrueTypeフォントのメリットは何と言っても、
安さ、そして、
使用環境を気にする必要がないこと。(ただし、対応OSはソフトごとに決まっており互換性がない。)
割と古いフォーマットで、拡張性が低いため、非常に安価です。
フリーフォントの多くはTrueTypeです。
デメリットとしては、
Macに限ってのことですが、600dpiまでしか解像度が上がりません。なので、ポスターなどの大判印刷にはあまり向きません。
さらに、TrueTypeはApple、Microsoftがそれぞれ独自に機能追加などを行った経緯があり、
両者での互換性はないです。フォントパッケージにはMac対応、Win対応、どちらも収録といった注意書きが書かれているのでよく見てみましょう。
また、文字セットはOpenTypeに比べてかなり少ないです。
TrueTypeフォントの決定版といえば、HybridとDynafontでしょう。
フォント・アライアンス・ネットワーク (2017-01-20)
売り上げランキング: 607
ダイナコムウェア (2015-11-27)
売り上げランキング: 439
OpenType:TrueTypeの進化版。柔軟性◎
OpenTypeフォントのメリットはTrueTypeに見られる不都合な部分がないことです。
例えば、文字詰めや合字など文字以外の様々な情報も扱っている点が魅力的です。
主にはDTPで使われることが多く、文字セットも2万字以上と豊富。
デザイナーは使うことが多いかもしれません。
ただしそれだけの柔軟性を兼ね備えているためフォントは高価です。
OpenTypeで最強なメーカーといえばMORISAWAですね。
デザイナーは標準で使っています。
モリサワ (2014-09-26)
売り上げランキング: 439
ちなみに古いMacでは「dFont」というOpenTypeフォントを扱っていました。
今となっては化石:ビットマップフォント
もう使われていませんが、昔はビットマップフォントなんていうのもありました。
.otf .ttf .ttcはフォントタイプとは別の話
続いて、拡張子を見てみましょう。
フォントの拡張子は主に3つ。 .otf .ttf .ttcです。
よく、「OpenType=otf」「TrueType=ttf」みたいな解釈をされることが多いし、
間違いではないのですが、厳密には違います。
OpenTypeは、2種類ある
OpenTypeフォントにはTrueTypeベースのものとPostScriptベースのものがあります。
この、ベースになってるものによって拡張子が異なります。
TrueTypeベースのOpenType:ttf,ttc
TrueTypeベースのフォントがttfまたはttcです。
ttfとttcの違いは単体か派生ファイルがあるか
ttfは、フォント単体を収録しているもの。
TrueTypeFontの略。
ttcは、フォント + プロポーショナルや等幅など同書体で複数のバージョンを収録しているもの。
cはCollectionの略と思われる。
PostScriptベースのOpenType:otf
PostScript(Type1)ベースのフォントがotfです。
多くの場合、このPostScriptベースのOpenTypeフォント(つまり拡張子が.otfのヤツ)をOpenTypeと言います。
描画方法が違うPostScriptとTrueType
2者の決定的な違いは、描画方法。
どちらも、数値データをPCが計算し画面に描画する点では変わらない
(つまり、フォントデータは数値データなのだ)
しかし描画時の曲線の扱いが違う
PostScript:3次ベジェ曲線
PostScriptフォントは、3次ベジェ曲線でフォントを描画する。
TrueType:2次ベジェ曲線
TrueTypeフォントは、2次ベジェ曲線でフォントを描画する。
曲線の詳しい説明はこのサイト
http://nixeneko.hatenablog.com/entry/2015/06/26/075022
分かりにくいので、図でまとめてみました。
こんな感じですね。]]>